日本の定番ビールの特徴と一覧(通販リンク)

日本の定番ビールの特徴

非加熱処理が主流

日本販売されている定番のビールは非加熱処理が主流で海外とは違うとこです。現代の日本の大手ビールメーカーで製造されているビールのほとんどは、高度な濾過技術により酵母や雑菌を取り除く非加熱処理(生ビール)です。これにより、ビール本来のフレッシュな風味を損なうことなく、消費者に届けられています。なお「生ビール」という言葉は、必ずしも樽から注がれるビールだけを指すものではありません。瓶や缶ビールであっても、熱処理されていないものは「生ビール」と呼ばれます。日本では店で生ビールとして出されているものも、瓶に入っている生ビールも中身は同じものです。

一方、加熱処理(パスチャライゼーション)を行っているものもいくつかあります。完成後に一定温度で加熱することで、微生物の繁殖を防ぎ、長期保存と品質の均一性を実現する手法です。熱処理といっても60度くらいの低温殺菌で海外の定番商品の多くは熱処理されています。また、味や風味が重く感じる変化も生まれます。加熱処理をしているビールは少ないですが、キリンクラッシクラガー、サッポロラガービール、キリン晴れ風、アサヒスタウトなどがあります。

下面発酵のラガー、ピルスナータイプが主流

海外でも量販されているビールは同じですが、下面発酵のラガー・ピルスナータイプが主流です。
ビールの発酵方法は、大きく「上面発酵」と「下面発酵」の2つに分けられます。この違いは、使用する酵母の種類と発酵温度によって決まります。
上面発酵は、比較的高温(15~24℃)で短期間(数日~1週間)で発酵が行われます。発酵中に酵母が液面に浮上するため、「上面発酵」と呼ばれます。エールビールは、フルーティーで複雑な香りと味わいが特徴です。定番商品の中では数は少ないですが、サントリー ザ・プレミアム・モルツ 香るエールが代表的な銘柄です。この他、アサヒのスタウトも上面発酵した黒ビールでかなり独特です。
下面発酵は低温(4〜10℃)で発酵させるため、すっきりとクリアな味わいになるのが特徴です。酵母が液体の底に沈むことから「下面発酵」(ラガービール)と呼ばれます。この中でもピルスナーといわれる黄金色でホップの香りが豊かなビールが日本の主流のビールのイメージとなっています。また、ラガービールという名称を冠しているビールは、日本の昔のビールのイメージに近く、苦味が強いが副原材料に米、コーン、スターチなどを使いすっきりと重くないビールに仕上げたものになってます。

販売中の定番ビール

キリンビール 晴れ風

24年4月発売、加熱処理をしているが副原材料は使っていないという日本のビールとしては今までにないパターン、そもそも定番ビールで加熱処理をしているのはキリンのクラッシッククラガー、サッポロラカー、アサヒスタウトだけでかなり少数派。アルコール度数は5%。原材料は麦芽(外国製造又は国内製造(5%未満))、ホップ。日本産ホップ「IBUKI」を50%以上使用し、爽やかな柑橘香を楽しめるとのことだが柑橘香という感じまでない。

サッポロ生ビール ナナマル

23年10月発売となった糖質とプリン体を70%オフにしたビール、アルコール度数は5%。ホップが効いていて苦みがしっかりあり、糖質オフによるボディの軽さをうまくカバーしている。原材料は麦芽(外国製造又は国内製造(5%未満))、ホップ、糖類。ただ、アルコール度数は5%あり、どれだけ健康面に貢献できるかは疑問。

アサヒ スーパードライクリスタル

23年10月発売となったアルコール度数3.5%のスーパードライ。アルコール度数は3.5%とかなり低めだが、健康面より、苦味とコク、キレ、全て感じられるビールであることが訴求されている。一部使われているポラリスホップと高発酵醸造の成果かもしれないが3.5%の物足りなさは感じない。原材料は麦芽(外国製造又は国内製造(5%未満))、ホップ、米、コーン、スターチ。

サントリー サントリ―生ビール

23年4月発売となった新定番となるビール。プレミアムモルトと共通するような華やかな香りやコクがある一方、副原料としてコーンや糖類が使われているためかすっきりとしていて飲みやすい。昔のサントリー生ビールとプレミアムモルトを足して二で割ったようなイメージ。原材料は麦芽、ホップ、コーン、糖類 、アルコール度数5%。

サッポロ 黒ラベル

すっきりとした喉越しがありながらマイルドで質感の柔らかなビール。副原料(米、コーン、スターチ)をうまく使って仕上げており、日本のビールの王道と思われる。原材料は麦芽、ホップ、米、コーン、スターチ 、アルコール度数5%。

キリン 一番搾り

アサヒスーパードライの対抗してキリンビールの一押しのビール。以前はアルコール度数が5.5%で副原材料も使わわれていたが、現在はアルコール5%の麦芽100%となっている。日本の麦芽100%のビールはまったりと濃い感じがるが、一番搾り麦汁のみの為か、軽やかで重さを感じない。

サッポロ ヱビスビール

日本のプレミアムビールの定番だが、今はサントリーのプレミアムモルツに押され気味。日本のプレミアムビールは麦芽の質感はあるが苦味がなくプレーンな味わい。重い感じするので私は黒ラベルのほうが好き。原材料は麦芽、ホップ、アルコール度数5%。

キリン クラシックラガー

昔の加熱処理、アルコール度数4.5%というタイプを復活させたビール。昔風のラガーはアサヒビールも、サッポロビールも出しているが、いずれも昔の味の輪郭を強調しようとして昔より濃い目になってしまっている様な気がする。それでもキリンラガーより渋みがあり私は好きだ。原材料は麦芽・ホップ・米・コーン・スターチ。

アサヒスーパードライ

麦芽、ホップ、米、コーン、スターチ。度数は5%。発売当初より人気を集めたが副原材料を多く使い甘みと苦味を抑え、アルコール度数は少し高めを売りにしてスタートしたビール。私の好みとは正反対で昔は本当にまずいと思ったが最近は品質がよくなったためかそれなりにおいしいと思える。当時のビールはアルコール度数が4.5%だったがアサヒスーパードライが売れたためか、ほとんどのビールが5%になってしまった。クリアな味とするため、副原材料の使用率が多く、ビールの中では発泡酒に近い、だからと言ってネガティブにとらえるべきでなくクリアな飲みごたえのある、発想を転換した画期的なビールだ。

ジョッキ生缶 (アサヒスーパードライ)

2021年4月に一般販売開始。ビール自体はスーパードライだか、缶の内側に気泡が生まれる加工が施されており、店で飲む生ビールのようにクリーミーな味わいとなる。そもそも、店で飲む生ビールはビール自体は缶ビールの中身とは変わらないもので、クリーミーな泡を作ってビールをカバーすることでことによりおいしくなっている。また、このジョッキ生缶の缶を再利用して、他社のビールを入れて飲んでもクリーミーなビールが楽しめる。(当然、アサヒビールは推奨していない話ですが)

アサヒ生ビール マルエフ

2021年9月に一般販売開始されたマルエフはスーパードライの販売に注力するために終売となった「アサヒ生ビール」を復活させたビール。昔のビールを再現しているので、2021年はアルコール度数は4.5%だったが2025年5月のリニューアルで5%変更された。麦芽(外国製造又は国内製造(5%未満))、ホップ、米、コーン、スターチ。副材料も使用されていることから、やわらかですっきりした味わい。生ビールで糖質オフでもない大手の主力商品でアルコール度数が4.5%のビールは、このビールだけだったので特徴があったのだが2025年の5%への引き上げは残念。

アサヒ生ビール 黒生

マルエフと一緒に販売されているがモデルとしたのは別のビールで「アサヒ黒生ビール」。濃色のミュンヘンビールの流れをくむ黒ビールとのことだが、軽いロースト臭と甘みがありスムースで飲みやすい。原材料は麦芽(外国製造、国内製造)、ホップ、米、コーン、スターチ、アルコール度数は5%。

プレミアム生ビール熟撰

プレミアムビールという名前のビールであるが原材料は麦芽、ホップ、米、スターチであり日本のビールの伝統にのっとり米とスターチの副原材料が使われていることはうれしい。苦味があるがすっきりした感じもある。ただ、アルコール度数が5.5%と高めですこしきつい感じが出てしまっている。飲み応え、インパクトを出すために5.5%しているのだろうがこの味のバランスなら5%以下にしてほしかった。

アサヒ スタウト

上面発酵で作られたスタウト、原材料は麦芽、ホップ、糖類、アルコール度数8%で本当に強い。国産の他の黒ビールとは違いスタウトを名乗るだけあり、甘く、濃く、コクがあり力強い。独特の甘酸っぱくフルーティな香り、イギリスのスタウトに近いが、どこか日本らしく雑味は比較的には少なく、わざわざ日本製のスタウトを飲む気にさせる。

キリン 一番搾り糖質ゼロ

ビールで国内初の糖質ゼロとして2020年10月に発売、2023年7月にリニューアル、アルコール度数4%から5%になった。が原材料は麦芽(外国製造又は国内製造(5%未満))、ポップ、糖類。発泡酒や、第三のビールの糖質ゼロと違ってビールの香りや、一番搾りらしい柔らかなのど越しはあるが、度数を上げても糖質ゼロにしているためか何か足りない感じがする。アルコール度数を上げないでライトビールとして存在した方がよかったのではないか。

キリン一番搾り〈黒生〉

一番搾りの黒ビール、スタウトをが終売となり後継の商品として発売された下面発酵のダークラガータイプ、下面発酵酵母を使用して低温でじっくり発行させていると説明している。原材料は麦芽、ホップ。アルコール度数は5%。

キリン ラガービール

昔は一番売れているビールで且つ唯一、生ビールでなく熱処理をしているビールだったが1996年時代に押され生ビールに変わってしまった。そのころはラガーは熱処理と理解されていたが、本来の意味は熟成と説明していたのが言い訳くさかった。コク・飲みごたえのある味わいの、ホップが効いた苦味ということだが、生ビールと同時に5%に度数が上がったことにより昔のさっぱりした渋みがなくなってしまった。原材料は麦芽・ホップ・米・コーン・スターチ。2020年7月にリニューアルがあり少しさっぱりした渋みが戻った。また、パッケージ中央の表記が「LAGER BEER」から「KIRIN LAGER」に変わった。

キリン ハートランド

モルト100%のビールでコクと苦味もそこそこあるが、まったりした感じはなくすっきりと仕上がっている点がすばらしい。ホップの香りもさわやか。原材料、麦芽、ホップ、アルコール度数5%。

ヱビス プレミアムエール

上面発酵のエールタイプ、カスケードホップを使用とのこと、色は琥珀色で奥深いコクを感じる。ホップの香りは控えめだか味が濃くしっかりとしたボディが感じられプレミアムという名称も納得できる。アルコール度数は5.5%、原材料、麦芽、ホップ。

エビス プレミアム ブラック

平成25年5月、プレミアムという名がついてリニューアされたがエビスにわざわざプレミアムとつけるのはちょっと疑問。ラカーベースの黒ビールだかローストの苦みが強くなった。ギンギンに冷やすのではなく気持ちヌル目のほうが芳醇な香りと口当たりが柔らかになりおいしい。原材料、麦芽、ホップ、アルコール度数5%。

ヱビス マイスター

自らマイスターを名乗るのは不遜じゃないかと思うが、すっきりした味と深いコクが両立されているのはさすが。長期熟成とホップが増量されているという説明から値段が高いのもやむを得ないと感じてしまう。原材料は麦芽、ホップ。アルコール度数は5.5%。

サッポロ ラガービール

現存する日本最古のビールブランドということで、熱処理をしたラガービール、原材料は麦芽、ホップ、米、コーン、スターチ、アルコール度数5%。昔のラガービールの味は出ているのだがアルコール度数は、昔は4.5%だったはず。度数が上がると飲み応えは出るが、すっきり感がその分失われているように思う。

サッポロ 北海道限定サッポロクラシック

北海道限定と書いてあるが原料が北海道限定ということのようだ。高温短時間仕込製法と説明されている。原材料が麦芽とホップのみにしてはまったり感は弱くさわやかでコク、苦味もしっかりある。アルコール度数5%。

サントリー ザ・プレミアム・モルツ 

一番売れているプレミアムに失礼だが、私の個人的な評価は一般的な評価とは別で星ふたつ。苦味もしっかりありホップの香りも華やかではあるが、モルトのまったりとしたエキス感が強く濃い感じが強調されている。原材料は麦芽、ホップ、アルコール度数5.5%。ピルスナーに5.5%は高すぎる。安易に飲み応えを出すためにアルコール度数をあげないでほしい。

サントリー ザ・プレミアム・モルツ 香るエール

上面発行の酵母を使用している点が画期的。原材料 麦芽 ホップ アルコール分6%。香りの華やかさが自然に出ているが強い主張はなく柔らかな味の日本人向きのエールビール。泡立ちもキク目が細かくクリーミィ。

サントリー ザ・プレミアム・モルツ マスターズドリーム 無濾過

麦芽、ホップ、アルコール度数5% 。プレミアムモルツのさらに高級版であるが、無濾過でやわらかな感じを維持するためにアルコール度数を上げずに5%としていることは好感が持てる。

パーフェクトサントリービール

麦芽、ホップ、アルコール度数5.5% 。アルコール度数はしっかりあるが糖質ゼロのタイプ。糖質ゼロの割にクリーミーで柔らかな甘味が残っている。ビールの名前がパーフェクトサントリービールとなっておりかなりの自信作か?

オリオンドラフト

沖縄のシェアは1位のビール会社だがその他の地域ではアサヒビールが販売している。アメリカ風の軽いビールだが、変な甘い香りはなくコロナなどと似た感じ。夏にギンギンに冷やして飲むとおいしい。原材料は麦芽、ホップ、米、コーンスターチ。アルコール度数5%。

オリオンプレミアム

オリオンビールのプレミアムビール。色が綺麗なブラウンで渋み、コクがあり味わいも深いがアルコール度数は5%。原材料は麦芽(外国製造)、ホップ、大麦。

販売が終了したビール

サントリー ザ・モルツ

プレミアムモルツよりは軽いがそれでもまったり感は結構ある。しかし、妙に強調された味ではなくスムーズに飲めるのでプレミアムより良い。27年9月にリニューアルされ名前の頭に「ザ」がつき、味は少しプレモルよりになった。原材料は麦芽、ホップ、アルコール度数5%。2023年3月終売となった。

 スーパードライ ザ・クール

アルコール度数が4%と低くいがライトビールとはうたっていない。日本では4%以下のビールはなかなか成功しないが、糖質ぜろをうたわない辛口の生ビールとして定着してほしほしかった。2022年終り頃に終売。

ドライプレミアム豊醸

原材料は麦芽、ホップ、米、コーン、スターチとドライと同じだかアルコール度数は6.5%とかなり高めの設定。
副原材料を多く使っているドライビールのプレミアムとは不思議な存在だ。残念ながら2021年12月に終売。

アサヒ ザ・ドリーム

アサヒが糖質50%OFFを売りにした定番ビールを平成28年3月に発売した。コクとキレの最適なバランスといううたい文句の通り、糖質50%OFFでもスカスカな感じはない。アルコール度数は5%。原材料は麦芽、ホップ、スターチ。(2019年6月残念ながら終売)。

スーパードライ ドライブラック

スーパードライの黒だが、黒ビールらしさがなくスーパードライに少しえぐみが加わった味。泡もクリーミーではなく普通。カラメル臭もなく目をつぷって飲めば、黒ビールとは思えない。ホームページには豊かなコクと説明されているが、コクの定義が間違っていないだろうか。原材料は、麦芽、麦芽エキス、ホップ、コーンスターチ、アルコール度数5.5%。2022年3月製造終了。

サッポロ ヱビス 華みやび

画一的な商品しか作らないといわれている日本の大手四社のビールにしては珍しく、小麦麦芽が配合されている。華やかな香りの出る上面発酵の酵母を使用、かすかに小麦ビール特有のバナナ臭があり、泡もきめ細かなビール。原材料、麦芽(外国製造又は国内製造(5%未満))(大麦麦芽、小麦麦芽)、ホップ、アルコール度数5.5%。唯一のヴァイツェン風味だったが20年末に終売。

アサヒ グランマイルド

ビールの定義変更にもとづき作られたアルコール度数7%のビール。原材料はホップ、米、コーン、スターチ、レモングラス。レモングラスの香りはほとんど感じないが雑味のないすっきりとした感じの実現にレモングラスが効いているのだろう。柔らかなコクとの見ごたえがありおいしい。(残念ながら2019年2月ごろには終売となっていたようだが正確な終売時期は不明です)