安い!おいしい!発泡酒、新ジャンル、第三のビールを比較、値段が安くておいしい日本の第3のビール、発泡酒、新ジャンルを集めてみました。通販の売り場にリンクしてますが度数、原材料等については変わることがあるので気になる方は直接確認してください。
発泡酒・第三のビールとは?
発泡酒や第三のビールは、日本においてビールと似た風味を持ちながらも異なる製法・材料を用いた低価格の酒類として人気を集めてきました。これらは主に酒税の違いによって分類されており、ビールよりも安価で購入できる点が大きな特徴です。しかし近年、税制の改正により価格差が縮小しつつあり、今後の動向にも注目が集まっています。
発泡酒・第三のビールの歴史
日本で発泡酒が登場したのは1990年代半ばのことです。これは、酒税法において麦芽比率が低い酒類の税率が低かったことを利用し、ビールよりも安価な選択肢を提供する目的で開発されました。特に1994年に大手ビールメーカーが発泡酒を市場に投入したことで、一気に消費者の間に広まりました。
一方、第三のビール(新ジャンル)は2000年代に登場しました。これは、さらに低い税率の枠を活用し、麦芽以外の原料(例えばエンドウタンパク、大豆タンパク、スピリッツなど)を用いることで、発泡酒よりもさらに価格を抑えた製品として販売されるようになりました。
製法と材料の違い
ビール
ビールは、麦芽、ホップ、水、酵母 を主原料とし醸造過程で発酵させることで作られます。日本では麦芽比率50%以上のものが「ビール」として分類され、50%未満で副原材料が使われているものもあります。
発泡酒
発泡酒は、麦芽比率が25%〜50%のもので、麦芽以外の副原料(米、トウモロコシ、デンプンなど)が多く使われるもの が該当します。これにより、ビールと似た風味を持ちながらも、原料の調整によって価格を抑えています。
第三のビール(新ジャンル)
第三のビールには大きく2種類あります。
- 発泡酒にスピリッツ(蒸留酒)を加えたもの
- 麦芽をほぼ使用せず、大豆やエンドウタンパクを主原料とするもの
これらはビールとは異なる原料・製法を用いることで、低コストかつビールに近い味わいを再現しています。
味わいの違い
発泡酒や第三のビールは、ビールに比べてコクや麦の風味が弱い傾向にあります。しかし、各メーカーが独自の工夫を凝らし、ホップの香りを強めたり、炭酸の刺激を調整することで、ビールに近い飲みごたえを実現しています。
- ビール:麦芽の香ばしさ、深いコク、バランスの良い苦味
- 発泡酒:ややライトな口当たり、スッキリした飲み心地
- 第三のビール:さらに軽快な飲み口、爽快感重視
特に最近の第三のビールは改良が進み、ビールと遜色ないレベルのものも増えています。
健康上のメリット
発泡酒や第三のビールは、ビールと比べて健康面でいくつかのメリットがあります。
- プリン体が少ない
- 一部の発泡酒・第三のビールは「プリン体ゼロ」を売りにしており、痛風のリスクを抑えたい人に向いています。
- カロリー・糖質オフの商品が豊富
- 「糖質ゼロ」「カロリーオフ」といった商品が増えており、ダイエット中の人にも選ばれています。
- アルコール度数の調整がしやすい
- 一般的なビールと比べてアルコール度数を低めに抑えた商品もあり、飲みすぎ防止の観点からも選ばれることがあります。
酒税と経済的メリット
これまで発泡酒・第三のビールが人気を集めた大きな理由は、酒税の違いによる価格の安さでした。
現行の酒税制度(2025年10月改正予定)
種類 | 2020年時点の税率 | 2026年以降の税率 |
---|---|---|
ビール | 77円(350mlあたり) | 70円 |
発泡酒 | 47円〜55円 | 70円 |
第三のビール | 28円 | 70円 |
2026年以降、酒税の統一が予定されており、第三のビールの価格メリットは残念ながらほぼなくなります。
販売中の安くておいしい新ジャンル、第3のビール、発泡酒
アサヒ ザ・リッチ
2020年2月、プライムリッチの3月生産終了とほぼ入れ替わる形で新発売。原材料は、発泡酒(国内製造)(麦芽、ホップ、大麦、米、コーン、スターチ)、スピリッツ(大麦)、アルコール度数は6%。100ml当たりのエネルギーは50Kcal。発泡酒とスピリッツで構成された発泡酒②である。アルコール度数を6%と高めに設定している。2023年3月リニューアル、少しペールエールのような味わいになった。
キリン 本麒麟
2018年3月18日に新発売。その後、リニューアルがあり現在はアルコール度数は6%、100ml当たりのエネルギーはエネルギー 46kcal、原材料は発泡酒 ( 麦芽・ホップ・大麦・コーン・糖類 ) 、大麦スピリッツで発泡酒②の分類。長期低温熟成がうりですっきりしながらも力強い良いコクが味わえる。ただ、当初より軽くなったような感じがする。カロリーは1kcalだけ少なくなった。
キリン 淡麗 極上
原材料は 麦芽、ホップ、大麦、コーン、糖類。100ml当たりのエネルギーは45Kcal。発泡酒。発泡酒の代表的銘柄でアルコール度数5.5%と少し高く、ビールに極めて近い仕上がり。
サッポロ 北海道生搾り
原材料は麦芽、ホップ、大麦、糖類。アルコール度数は5.5%。100ml当たりのエネルギーは44Kcal。北海道産の大麦麦芽、富良野産のホップを一部使用している発泡酒。アルコール度数も少し高めて飲みごたえを実現している。
サッポロ GOLD STAR
2020年2月に発売となった新ジャンルの商品。黒ラベルとエビスビールに採用されている麦芽とホップを一部使用している。分類は発泡酒②、発泡酒(国内製造)(麦芽、ホップ、大麦)、スピリッツ(大麦)、アルコール度数は5%。ビールに近いコクと苦み、かすかにオレンジのような香りも感じられ、軽い飲み口という点もよい。
サッポロ ドラフトワン
原材料はホップ、糖類(国内製造)、エンドウたんぱく/カラメル色素。アルコール度数は5%。100ml当たりのエネルギーは42Kcal。発泡酒②の分類。エンドウたんぱくから作る醸造酒。現在は缶のサイズを330mlと470mlにするという戦略をとっているが、330mlは海外のスタンダードでサイズがちょうどのグラスも多いのでなかなか良い策。
サッポロ 麦とホップ
原材料は、発泡酒(麦芽、ホップ、大麦)、スピリッツ(大麦)、アルコール度数は5%。100ml当たりのエネルギーは45Kcal。発泡酒② 。2023年2月に再リニューアル、缶に今まで「本格仕込・長期熟成」と表記されていたが今回より「ExtraRich 高濃度仕込」にかわった。アルコール度数5%、より軽く普通のビールのイメージには近くなったようだがExtraRichという感じはしない。
サッポロ 麦とホップ <黒>
原材料は、発泡酒(麦芽、ホップ、大麦)、スピリッツ(大麦)、アルコール度数は5%。100ml当たりのエネルギーは48Kcal。発泡酒と発泡酒②。黒ビールタイプは第3のビール、発泡酒を含めてもこれだけなので貴重品。ブラックは好きなのでサッポロに感謝したい。
サッポロ ホワイトベルグ
原材料は、発泡酒(麦芽(大麦麦芽、小麦麦芽)、ホップ、大麦、コリアンダーシード、オレンジピール)、スピリッツ(大麦)、アルコール度数は5%。100ml当たりのエネルギーは44Kcal。発泡酒②。ベルギーのビールの志向を再現。小麦麦芽、コリアンダーシード、オレンジピールから独特の華やかな香りがする意欲的な商品。
サントリー 金麦
原材料は、発泡酒(麦芽、ホップ、糖類)、スピリッツ(小麦)、アルコール度数は5%。100ml当たりのエネルギーは43Kcal。発泡酒②。サントリーのリキュール(発泡性)①のスピリッツは小麦からのようだ。
金麦 ザ・ラガー
本来、ラガーというのはビールの下面発酵、長期低温熟成しているものを指す。ビールでない新ジャンルにこの言葉を使ってしまうのはどうかと思う?製法としては、本格二段仕込製法とは書かれているが、長期低温熟成と直接は日本語では説明していない。アルコール度数は6%、原材料は発泡酒、スピリッツ。発泡酒②
サントリー ジョッキ生
原材料はホップ、コーン、糖類、醸造アルコール、食物繊維、酵母エキス、コーンたんぱく分解物、香料、酸味料、カラメル色素、クエン酸K、甘味料(アセスルファムK)、炭酸ガス含有。アルコール度数は5%。100ml当たりのエネルギーは35Kcal。発泡酒②。コーンを醸造して作ているが醸造アルコールも添加しているようだ。ビールに近い飲み物となっている第3のビール。
アサヒ オリオン サザンスター
原材料は発泡酒(麦芽、ホップ、大麦、米、コーン、スターチ、糖類)、スピリッツ(大麦)、アルコール度数は5%。100ml当たりのエネルギーは38Kcal。発泡酒②。東京ではなかなかお目にかかれないオリオンビールの新ジャンル。
クリアアサヒ
原材料は、発泡酒(麦芽・ホップ・大麦、コーン、スターチ)、スピリッツ(大麦)、アルコール度数は5%。100ml当たりのエネルギーは45Kcal。発泡酒②。
アサヒ レッドアイ
アサヒビールとカゴメの共同開発によるビアカクテル。分類は発泡酒だがトマトジュース味。トマト果汁の割合は20%だが飲んだ印象はもっと含まれてるように感じる。アルコール度数は3%だがトマトジュースが濃厚なので度数の低さは気にならない。原材料は麦芽、ホップ、米、コーンスターチ、糖類、カラメル色素、トマト果汁、レモン果汁、酵母エキス、食物繊維、大豆たんぱく、香料、野菜色素、酸味料。
キリン のどごし 生
原材料はホップ、糖類、大豆たんぱく、酵母エキス。アルコール度数は5%。100ml当たりのエネルギーは37Kcal。発泡酒②。大豆たんぱくを醸造して作るが、ビールに近い飲み物となっている。サッポロのドラフトワン、サントリーのジョッキ生とともに狭い意味で言う第三のビール。
販売が終了した新ジャンル、第3のビール、発泡酒
サッポロ 麦とホップ <赤>
原材料は、発泡酒(麦芽、ホップ、大麦)、スピリッツ(大麦)、アルコール度数は6%。100ml当たりのエネルギーは52Kcal。発泡酒②。長期熟成とアルコール度数6%の本麒麟、金麦ラガーと同類のタイプ。2023年に残念ながら終売。
キリン のどごしSTRONG(ストロング)
当初は高醗酵ということですっきりしているがアルコールの高さも感じられたが、2019年1月にリニューアルされコクのある図太い味となりうまくアルコールが乗っている印象となった。原材料は発泡酒(麦芽・ホップ・大麦・糖類)・大麦スピリッツ。アルコール度数は7%。残念ながら2023年4月に終売となった。
アサヒ 本生ドラフト
原材料は麦芽、ホップ、大麦、大麦エキス、米、コーン、スターチ、糖類。アルコール度数は5.5%。100ml当たりのエネルギーは45Kcal。アサヒのビールについていた「本生」の名称を受け継ぐ発泡酒。アルコール度数も少し高めて飲みごたえを実現している。2022年10月頃終売となったようだ。
アサヒ 極上
スーパードライに似たパッケージ。原材料は発泡酒(麦芽、ホップ、大麦)、スピリッツ(大麦)、アルコール度数は5%、最近は度数を上げて飲みごたえを新ジャンルが多い中5%に抑えているのは好感が持てる。味は雑味がなくクリアだが酸味がちょっと強いのが難点。2022年3月終売。
サッポロ 本格辛口
高発酵・強炭酸が売りの第三のビール、アルコール度数は5%で高いわけではないが高炭酸の為かしっかりした飲みごたえを感じられる。原材料は発泡酒(国内製造)(麦芽、ホップ、大麦、スターチ)、スピリッツ(大麦)。2020年2月頃終売。
サントリーブルー
2020年5月新ジャンルの新ブランドとして発売。特徴としてはエール酵母が使われていること。そのためか薄くプレモルの<香る>エールの香りがする。ただエールのようなコクはなく、すっきり系でちょっと中途半端な感じはしてしまう。アルコール度数5%、原材料 発泡酒(麦芽、ホップ、糖類)、スピリッツ(小麦)。2021年5月頃終売となった模様。
サントリ―頂
原材料は発泡酒(麦芽、ホップ、大麦、糖類)、スピリッツ(小麦)、アルコール度数は8%。100ml当たりのエネルギーは63Kcal。当初7%で発売されたが2018年2月に8%に変更。また、使用する麦芽量を増量することで、麦芽由来の“力強いコク”をさらに強化したとのこと。(2019年7月残念ながら販売終了となった)
金麦クリアラベル
原材料は、発泡酒(麦芽、ホップ、大麦、糖類)、スピリッツ(小麦)、アルコール度数は5%。100ml当たりのエネルギーは42Kcal。発泡酒とスピリッツで構成されたリキュール(発泡性)①。オリジナルの金麦と仕込み条件、炭酸ガス圧は同じだが原料配合を見直すことにより止渇爽快系にしたもの。原料となっている発泡酒の表示にオリジナルにはない大麦が加わっている。2019年3月終売。
キリン 澄みきり
原材料は、発泡酒(麦芽・ホップ・大麦)、大麦スピリッツ、アルコール度数は5%。100ml当たりのエネルギーは43Kcal。発泡酒と大麦スピリッツで構成されたリキュール(発泡性)①。麦100%の新ジャンル。(2018年1月販売終了。直接説明はされていないが本麒麟が後継商品ではないかと思われる)。
キリン のどごしスペシャルタイム
原材料は発泡酒(麦芽・ホップ・大麦)・大麦スピリッツ。アルコール度数は5%。リキュール(発泡性)①、100ml当たりのエネルギーは42Kcal。のどごしを名乗るが大豆たんぱくはりようされていないようだ。ただ、確かにのどごしがあり、しっかりとしてこくのある味で第三のビールの傑作と思う。(残念ながら2018年8月販売終了)。
サッポロ 麦とホップ プラチナクリア
原材料は、発泡酒(麦芽、ホップ、大麦)、スピリッツ(大麦)、アルコール度数は5%。100ml当たりのエネルギーは39Kcal。発泡酒とスピリッツで構成されたリキュール(発泡性)①。オリジナルの麦とホップよりカロリーが少し少ないが、アルコール度数、原材料は同じ。プラチナモルトとプラチナホップを使用してクリアな爽快感を出しているとのこと。(残念ながら2018年中に終売、2019年2月現在サッポロビールのホームページには製造終了品として掲載されている)。
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